top of page

涅槃図

お釈迦様(おしゃかさま)が亡くなられたことを涅槃(ねはん)といいます。涅槃経というお経によると、お釈迦様にチュンダという鍛冶屋さんが食事を供養(布施)したのですが、その中に毒のきのこが入っていて、お釈迦様はそれが原因で亡くなられたということです。

その二月十五日は満月で、望(もち)の月影(つきかげ)と言われていて、図の中でも明るく照らされています。沙羅双樹(さらそうじゅ)の木が八本あって、左の四本は季節はずれの花まで咲いていて辺りに良い薫りがたちこめています。右の四本は枯れています。それを現在では四華花(しかばな)という表現をしています。様々な動物や昆虫などが寄って来て、嘆き悲しんでいますが、猫は参加しなかったのです。当山の涅槃図は平成十八年に、故加納溥基氏(美術館館長)の寄附により表装し直していただき綺麗になりました。

bottom of page